小屋日記

オープンと同時に久しぶりのとおるちゃんがやってくる。

何を話すでもなく黙々を本の整理をしている。

私はその間にお弁当を食べたり、文章を入稿したり。


とおるちゃんは生死を彷徨う大きな事故に遭い、

高次脳機能障害という診断を受けている。

絵を通じた啓蒙活動を行なっていて、ぶんか小屋でも2度ほど展示をしてくれた。

年々足が痛くなっていて、今はもう杖がなければ歩けないという。

この先、どうなっていくのだろう。と不安を話していた。


そうこうしていると、四戸さんがやってきた。

今日のイベントの打ち合わせ。さてどうしよう、と話していると

「機能を考えない家具を作るのはどう?」と四戸さん。

そのモノと向き合った結果できたものを、工夫して使うのはどうだろう。

とっても面白い。四戸さん、なんか、一皮剥けた感じがある。メガネしていないし。


14時になると次々人がやってくる。

デザイナーの佐藤さん、大工の黒蕨さん、そして緑川さんに、有村さん、看板職人の藤林さん、旭川にユータンされたというHさん、この前来てくれたKさんとパートナー、久しぶりのKさん、遅れて高校生のRちゃん。

前回の話より具体的にということで、佐藤さんと黒蕨さんも登場してくれたのである。

小屋の悩み相談にこれだけの人が集まってくれるって、とってもありがたい。

そうして小屋の、主に空間のあり方について議論をする。なんともユニークな案が飛び交う。

そして見えてきたのはぶんか小屋の多様な価値を「空間」で表現するというテーマ。

木材一つひとつが持つ個性や、端材の形などをそれで表現できたら面白いねという話になる。

その第一弾として次回は「掲示板」作りに着手してみようということで一件落着した。


中心で動いてくれている緑川木材の緑川さん。忙しいのになぜ。

「普段、めちゃくちゃ合理的な世界で働いているから、

ここに来るともう真逆だからすんごい新鮮なんですね。」


今日は実はもう一つイベントがおこなわれていた。

「まちなかソリ散歩」

ぶんか小屋の片隅にソリレンタルをする店番の高校生が静かに座っていた。

1回目ということもあるのか、いつまで経ってもソリを借りに来る人の気配はない。

Rちゃんが話しかけ、気がつけば部活や応援団の話で盛り上がっている。

「メイクしたら世界が変わるよ!

ツルハのコスメコーナーとか何時間でもいれるようになるから」

「タケダさん、ここでメイクの講座とか開いてもいいですか!?」

Rちゃんの初対面の方ともパッと連帯する感じ、

シスターフッドってこれのことやあという気持ちになる。

大人になって、自分がいかに社会の中でいかに比べられてきたかを痛感することがある。(特に同性同士)


そんな社会のまなざしを内面化していることに気づいたのは恥ずかしながら最近のこと。

それを超えていく力をRちゃんは持っているように見える。

この街にいる残りわずかな期間。Rちゃんからいろいろ学びたいし、そういうこともたくさん話せたら良いな。


店番の高校生も、「ここ、面白いですね。

仲良い人とばっかり話しても価値観固まっちゃうじゃないですか」

としみじみ話してくれる。


そのあとは、店番を交代しにきた主催の方とじっくり話す。

簡単に言えば「弱さ」を共有するような時間。

今朝、リモさんがメッセージで教えてくれた「共感」についての話を思い出し

わたしは果たして今言葉をちゃんと受け取れているかなあと感じながら。


戻ってきた高校生とまたぽつりぽつりと話す。

美術部だと聞き、すかさずFさんの話をしたり。


それにしても喉が痛い。

熱はひいたけれど完全に喉にきちゃっている。

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