小屋日記

風が吹き荒れている。

ぶんか小屋のフラッグがなんども捲れ上がり

ガラス窓を叩く。

外では、夜通しかけて行われる氷像づくりの準備が進んでいる。

今日はあれだ。

えっと、なんだっけ、雪まつりだっけ、冬まつりだっけ。

そうたろうくんが言う「雪まつりじゃないですか」

聞いといてなんだが、たぶん違う。


しかし、この悪天候。

流石にやってくる人の気配はない。

片付けをしていると、Yさんがやってきた。

ちょっとした用事で寄ってくれたのだけど

“珈琲でものんで行きませんか”

と、引き止める。

ああやっと、人が立ち寄ってくれた。

それもYさんであるという、

その喜びを少しでも長く引き延ばそうとする

懸命な空気が私だけじゃなく

草太郎からも感じ取れる。

最近の出来事、この間の気づき、みたいなことを

あれこれ3人で話す。

おもったこと、考えたことをテーブルにのせる。

そこにまた誰かの思ったことがのる。

こうしてみてもよいよね、

ああするのはどうだろう。

忙しいのに、いつ相談しても

ふわりとじぶんの範囲に小屋ののとも入れてくれるYさん。

あの軽やかさの秘訣はなんだろう。

言葉が苦手というYさんだけど

Yさんの言葉はいつもたくさんの景色を経過してでてきたような感じがある。

言葉も、旅をするのだろな。


夜は居酒屋タロ。

誰も来ないんじゃないか、と繰り返す草太郎くん。

あの人も来れなくなったらしい、と残念そうにしている。

そうこうしてると、次々と人がやってくる。

キャンドルを灯し、草太郎くんが作った鍋をつつく。

みんなでご飯をたべるのっていいな。

「ノンクロンすよ」

インドネシアにあるアートコレクティブ“ルアンルパ”

の実践の中で草太郎くんが見つけたことば。

まさにノンクロンな夜。

nongkrong:仲間とぐだぐだおしゃべりしたり、お酒を飲んだりすること


「『ノンクロン』は、わたしたちがよく使うことばです。インドネシアでは、多くの人がノンクロンを実践していますが、特に新自由主義的な観点からは非生産的だと思われがちです。しかし、特定の目的をもたずに誰かとだらだら時間を過ごすことこそが、ルアンルパが提供できるもの。非生産的であることが、ノンクロンのポイントなのです」

https://open.substack.com/pub/worksight/p/101?utm_campaign=post&utm_medium=web

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