小屋日記

 「よくわからない場所が大事だってことを書きたいのだけど
それだと伝わらないから難しい」
記者さんが頭を悩ませている。

そう、これまでも記者さんの悩む姿を幾度も見てきた。
いったいどのように書けばこの場所のことを伝えられるのか。
わたしもアドバイスしてあげたいもののどうすることもできない。

端的にわかりやすく伝えることを宿命とするメディアと
なんだか言葉になりそうなならなそうなよくわからない場所の相性は
なかなか微妙なようだ。

しかし、そうやってこれまでに記者さんが作ってくれた報道も新聞記事も
わたしにとっては宝物だ。
今回はどんな記事になるのだろうー。

それにしても自分の語りがすこしも上手くならないことが
今日はいつにも増して申し訳なかった。
記者さんがせっかく要点をまとめてくれそうになるたびに
「違う一面もあるのです」と混乱させてしまう。
きっと「物語にしてはならぬ」という気持ちが働いているのだろう。

言葉というのは怖い。
うっかりすれば誰かの人生を「物語」にしかねない。

そもそも「ものがたり」の由来を辿れは
「もの」というのは不思議な力を持つものや霊的なもの
世間と大きく離れたものなどを指す言葉だったという。
もののけ、とかもののあわれとか。

そう考えると、物語って出来事をきれいに並べるというより
説明できない何かを説明しようという営みだったのかもしれない。

むしろ物語ってみる。
そういうターンに来ているのかも。




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